↑ 東京メトロ02系は、1988年に従来車の置き換え用として登場しました。
東京メトロ02系は、それまで開業以来使用されてきた300形・500形などの旧型車両の置き換え用として1988年に登場しました。
すでに銀座線で運用されていた01系をベースに設計・製造されたため、外観や機器などは01系に準拠しています。
車体はアルミニウム合金製で、片側3扉構造となっていますが、銀座線に比べて丸の内線の方がトンネル断面は拡大され車両限界も大きいため、01系の全長16m・幅2,550mmに対して、02系では全長18m・幅2780mmと一回り大きくなっています。
外観上では、従来の300形のイメージを残すため、赤に白のラインを施したラインを配し、直線性を強調した01系に対して02系では屋根肩部や前面形状に丸みをつけたデザインです。
側窓は車端部が2連窓、ドア間は3連窓で、いずれも開閉可能な下降窓となり、客用ドアはラッシュ時の乗降を考慮し、従来車よりも100mm広い1,400mとなっています。
走行機器などについては、第01~19編成までは銀座線用の01系と同じ高周波分巻チョッパ制御が採用され、台車は緩衝ゴム式軸箱支持方式のボルスタレス台車ですが、第20~53編成及び方南町支線用第81~86編成ではIGBT方式による3レベルVVVFインバータ制御となり、台車もモノリンク式軸箱支持方式のボルスタレス台車となりました。
ブレーキ装置は、01系同様の回生ブレーキ併用の全電気指令式で、耐雪ブレーキ・保安ブレーキも装備しています。
2009年以降、チョッパ制御車(第01~19編成/計114両)に対して、大規模改修工事(B修工事)が実施されました。
外観上では、スカーレットの側面帯に旧型車300形・500形などにあったサインウェーブのデザインが追加され、3番目以降の施工となった第10編成からは前面の赤帯にも、ラインカラーの上にホワイトラインとサインウェーブを模したデザインが追加されました。
内装は化粧板の色が300形を意識した薄いサーモンピンク色となり、車内設備はバリアフリーやユニバーサルデザインを意識したものに変更されました。
制御装置は従来のチョッパ制御からIGBT素子のVVVFインバータ制御に変更され、主電動機はPMSM主回路システムと呼ばれる永久磁石同期電動機に換装されました。
今後は、2018年度から2022年度にかけて6両編成の新型車両が53編成導入され、02系はこれに置き換えられる予定となっています。
↑ B修工事を受けていない後期車は従来どおりの外観のままです。
↑ 更新車(B修工事)は初期車114両に実施されました。
↑ 未更新車の運転台付近側面の様子。
↑ 更新車の運転台付近側面の様子。
↑ 未更新車の側面の様子。
↑ 更新車の側面の様子。
↑ 丸ノ内線の電化方式は第三軌条方式。02系の集電装置です。
↑ 後楽園駅の留置線で休む、02系第29編成。