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★当ブログの過去の記事を再編集し、2017年~2018年の年末年始にかけて福島~仙台遠征のときの記事をまとめました。
2017年末から2018年始にかけて会津の実家に帰省した際に仙台まで足を伸ばした。
年末はいつも会津に帰省してますが、経費節減の為、だいたい18切符を使います。
自宅の千葉から一旦東京に出て、そこから東北本線で郡山に向かいますが、普通列車では乗り継ぎが必要。
更に最近では、黒磯駅構内の完全直流化に伴い、2018年の1月の切替以降交流形電車が黒磯駅に入線できなることの準備として、2017年10月のダイヤ改正以降、黒磯駅-郡山駅間の列車が新白河駅で分断され、東京駅から郡山駅までの移動では、宇都宮駅・黒磯駅・新白河駅と3回の乗り換えが必要となり、非常に面倒になりました。
(E231/E233系による東京方面からの列車も、一部黒磯駅まで乗り入れていますが、本数は限られています。)
黒磯駅で白河方面の下り列車を待っていると、向かいのホームの先にEH500牽引の下り貨物列車が到着しました。
ホームに到着後、EH500はパンタグラフを降ろし、同時に乗務員の交代が行われました。
その後、架線の電流が交流に切り替わったことを示すように、パンタグラフが再び上がり、少し時間調節でそのまま停車した後、貨物列車は郡山方面に向けて出発して行きました。
EH500が登場する以前は、ここで直流機関車と交流機関車のバトンタッチが行われていました。
現在は、交流と直流のデッドセクションは黒磯駅より北側に設けられ列車通過時の切り替えは車上式に変更されていますので、このような電流切り替えによる停車を見ることはできません。
写真は磐越西線で運用されるE721系です。
従来の主力であった719系を置き換える形で、2017年3月のダイヤ改正から、磐越西線でも使用されるようになりました。
ワンマン対応車の0番台2両編成が運用され、通常は単独又は2編成併結の4両編成で運用されていますが、年末年始の多客期には、3編成併結の6両編成で走っています。
柔軟な対応運用は719系時代と変わっていません。
なお、名物列車「フルーティアふくしま」が週末などに運転されている関係で、磐越西線用として719系のフルーティア用700番代1本と、それに併結される基本番台車の数本が残っています。
正直、以前使用されていた719系の「集団見合い型」の座席配置は馴染めませんでしたが、E721系の大きな窓と広い車内はとても快適で気に入っています。
正月を実家で過ごした後、実家に戻る前に仙台まで遠征することにしました。
写真は、会津若松駅に入線するE721系です。
磐越西線の郡山-会津若松(喜多方)間は、かつては特急「あいづ」や急行「ばんだい」などが走り活気がありましたが、現在では優等列車の運転はなく、快速列車や普通列車が合わせて1時間に1本程度と非常に寂しい状況です。
所要時間は大雑把に1時の20分程度。
郡山-会津若松間は、新常磐交通・福島交通・会津バスが運行する高速バスと競合していますが、高速バスは1時間に1〜2本程度運行され、所要時間は1時間5分程度(郡山駅〜若松駅前)と少し早いのですが、両駅前だけでなく市内の主要な場所にも立ち寄るので鉄道よりは遥かに便利で、利用客も多いです。
運賃は、磐越西線が1140円で高速バスは1100円。
磐越西線は、単線である上に線形の悪い山岳路線で、スピードアップも厳しく、列車本数にも制限があるので、バスに対してサービス面で優位にたつのは難しそうです。
写真は、郡山から福島に向かう途中に乗った701系です。
701系は仙台・福島地区だけでなく、盛岡地区、秋田地区でも運用され、IGT岩手銀河鉄道(7000系)や青い森鉄道(701系)でも同型の車両が走っています。
車体は209系基本番台と同じ川崎重工業の2シート工法による軽量ステンレスが採用され、主電動機は209系と同じかご形三相誘導電動機MT65を搭載、制御方式も209系と同じですが、209系がGTO素子のVVVFインバータ制御であるのに対して、こちらはパワートランジスタ素子です。
但し、制御装置は更新時にIGBT素子に変更されています。
乗った感じでは、ストレートボディの為、車内は幅広で低床のE721系よりも狭く、座席はオールロングシートのため、快適性はイマイチです。
福島駅で途中下車し、「飯坂電車」を訪問しました。
正式には福島交通飯坂線ですが、地元では「飯坂電車」の呼び方が定着しているようで、ホームページでも「飯坂電車」の呼び名を使っています。
今回は、前回の2012年1月に続き、6年振り2回目の訪問となりました。
運用車両については、前回とは状況が大きく変わっていて、従来から使われてきた7000系は老朽化の為淘汰され、東急から譲渡されリニューアルされた1000系による置き換えが進んでいました。
写真は、福島駅の飯坂電車のホーム(阿武隈急行線と共用)に到着する1000系です
福島交通の新しい車両、1000系です。
全て中間車からの改造の為、前面は新しいデザインとなっています。
車内は基本的には種車のままですが、窓にキャラクターのデザインを貼ったり、飯坂温泉の「のれん」を掛けたり、飯坂温泉の地図を貼ったりと、手を加えて地元利用者や観光客に親しみ易くしていて、何よりも車内はピカピカで新車のようでした。
走行装置関係ではVVVFインバータ制御+かご形三相誘導電動機、ボススタレス台車、回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを装備していて、旧型7000系に対して、乗り心地良さと静粛性は格段に向上しました。
ホームページでも新車1000系の導入を強くアピールしていて、この車両に対する福島交通自身の意気込みが感じられます。
福島交通にに導入されたのは、同線が750Vから1500Vに昇圧された1991年ですので、25年~27年程度運用されていたことになります。
7000系そのものは、1962年間から1966年にかけて製造された車歴が50年以上の古い車両ですので、いつ引退してもおかしくない状況でした。
福島交通では、2両編成4本と3両編成2本が在籍していましたか、1000系の導入開始に伴い、2016年8月以降、廃車が開始されました。
訪問したときは、まだ「花もも色」帯車が2両編成2本が残っていましたが、現在は全て引退となっています。
7000系は、新製後20年近く東急各線で使用された後、7700系に改造されたものを除き、1988年から1991年にかけて複数の地方ローカル私鉄に譲渡されました。
秩父鉄道や十和田観光電鉄・福島交通の車両はすでに引退しています。
北陸鉄道についてはいろいろと代替の動きがあるようですが、弘南鉄道・水間鉄道の車両についても今後いつまで使用されるか気になるところです。
東北本線で仙台に向かう途中、船岡駅に隣接する公園で静態保存されているED71-37号機を見てきました。
37号機は、駅のホームに沿って赤茶色に塗装された客車と一緒に設置され、ホーム側からも観察することができました。
野外の保存なので仕方ありませんが、雨ざらしの為か車体の腐食や傷みも所々見受けられたのが、多少残念でした。
ED71の後ろに連結される形で、船岡駅に隣接する公園に静態保存される客車です。
オハフ61-2752で、1953年に国鉄長野工場で製造され、現役時代は東北本線・磐越西線・仙山線・日中線等で運用されていました。
ところで、なんでこの客車は赤茶色で塗装されているのだろうかと疑問に思いましたが、そうではなく、長い間の雨ざらしによって、当初茶色だった塗装が全て剥げ落ちてしまっていたようです。
貴重な車両なのでとても残念です。
保存車両の維持管理の難しさをここでも感じることができます。
仙台駅に停車中の阿武隈急行の8100系です。
非電化だった丸森線(槻木駅-丸森駅間)の運営を国鉄から引き継いだ阿武隈急行は、列車を仙台駅まで直通させる為に、福島延伸の際に交流電化を行い、国鉄との直通運転を開始しました。
交流型電車となった8100系は、車体は713系をベースとして設計されています(713系とは交流の周波数が異なりますが。)
既に製造から 30年が経過し、老朽化を目立ってきたことから、2022年を目処に新型車両の導入が検討されていました。
この頃はまだどのような車両になるか分かりませんでしたが、後継の車両はJR東日本E721系と同一設計となることが決まり、すでに2019年7月から運行を始めたようですね。
仙台駅に停車中のE721系です。
2016年以降の1000番代車の投入により、仙台地区の在来線では719系の姿を見る機会がほとんどなくなり701系とこのE721系ばかりになってしまいました。
E721系は、老朽化した従来の置き換えと、仙台地区のラッシュ時等の輸送改善を目的として導入された車両です。
当時は、既に719系や701系などの3扉近郊型車両は登場していたものの、国鉄時代から引き継いだ、455系・457系・717系・417系といったステップ付きの2扉車(一部はデッキ付き)の車両が多数運用され、利用客の乗降に非常に時間がかかることから、特にラッシュ時の慢性的な遅延など、ダイヤ上のネックとなっていました。
E721系では、3扉のセミクロスシート車となり、幅広車体・低床・ステップレス化などにより、輸送力アップと乗降時の円滑化が図られました、
仙台地区の通勤サービスは、首都圏の近郊区間と変わらないくらいレベルアップしていました。
雪でコーディネイトされたE721系です。
東北地方とはいっても、他の豪雪地帯に比べて仙台地区はそれほど多く雪が降る訳ではありませんが、この日は深夜から降雪となり、雪の中の鉄活動となってしまいました。
E721系は、近郊型のスタンダードど言える3扉セミクロスシート車で、幅広でステップのない低床仕様のため、実際に乗車してみて、車内はとても広く感じました。
乗降用扉間に設置された左右それぞれ2組のボックスシートは、E531系などよりも座席間隔が若干広く、その分快適に過ごせます。
首都圏のJR一般型車両は日光線や東北本線、房総各路線など、4扉オールロングシート車が増えていますが、快適性はイマイチです。
(房総の209系には一応ボックスシートもありますが…)
仙台空港鉄道の自社発注車、SAT721系です。
第3セクターである仙台空港鉄道の開業時に導入された車両で、見て分かる通り、乗り入れ先JR東日本のE721系500番代と同一仕様です。
今回時間の関係で訪問しなかった仙台空港鉄道は、名取駅と仙台空港駅間 7.1km を結ぶ第3セクター路線で、全列車が東北本線仙台駅までの直通運転を行っています。
運転頻度は1時間に2〜3本線程度、列車は2両編成の又はその併結で4両編成、多客期などは最大6両編成で運用されます。
建設費の償却もあり、開業当初からかなり厳しい状態で、特に東日本大震災の被害とこれによる利用客の減少は大きかったようですが、その後空港利用者の増加と沿線開発の進展により、2011年度に宮城県が施設の一部を所有する上下分離方式をとり、2013年度以降は利用客も増加に転じたこともあり、経営は改善の方向に向かっているそうです 。
E721系の500番台車です。
仙台空港鉄道直通用として2両編成4本が導入され、仙台空港鉄道SAT721系と共通運用で使用されています。
500番代4本のうち第1編成(P-501編成)は、E721系の先行車として製造されたため、他のE721系と仕様が一部異なっており、営業運転開始前に量産化改造が行われました。
外観のカラーは、JR東日本カラーの緑に航空の空をイメージした水色を使ってまとめられていますが、仙台空港鉄道所有のSAT721系と同じ共通運用で併結も普通に行われているようなので、外観のカラーやラッピングのデザインも揃えて統一した方が、見た目にも良かったような気がします。
せっかく仙台に来たのですから、普段東京では撮れない車両をと思い、ジョイフルトレイン「リゾートみのり」を狙いました。
想定外の降雪により、雪国を走る「みのり」の写真になってしまいました。
「リゾートみのり」は、基本的には東北本線〜陸羽東線を経由して仙台駅-新庄間駅を走り、快速列車、臨時列車扱いとなっています。
陸羽東線は、小牛田駅と新庄駅を結ぶ 94.1km の路線です。
かつては急行「もがみ」などの優等列車も走っていましたが、現在定期列車は普通列車のみと寂しい状況になっています。
沿線には、有名な鳴子温泉を含め多くの温泉スポットが存在、芭蕉や政宗公ゆかりの名所もあり、「リゾートみのり」は、こうした観光資源を生かし陸羽東線を盛り上げる列車として、週末などを中心に運用されています。
側面窓がとても大きく、車内から外への眺めも良さそうですね。
キハ48-546・549・550の改造された専用編成ですが、車番は改造前と同じで、改造の際に冷房装置を搭載し、機関はカミンズ製の DMF14HZC に換装されています。
降雪の中、松島駅に到着するE721系です。
まだ午前中の10時ぐらいだったのですが、夜までに千葉の自宅に帰る予定で、18切符による遠征だった為、このあとすぐに帰宅の途に着きました。
いったん仙台に戻った後、快速ラビットで福島へ行き、郡山・白河・黒磯・宇都宮と在来線を乗り継いで、東京駅に着いたのが18時頃でした。
結構長い旅でした。