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鉄道車両に関する記事・鉄活動記録の他、模型の紹介なども掲載していきます。

JR東日本 253系

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↑ 特急「成田エクスプレス」用として運用されていた253系

253系は、成田空港へのアクセス特急成田エクスプレス」の初代専用車両として、1991年3月から 2010年6月まで運用されていました。
そのうち2編成は、東武日光鬼怒川線直通特急「日光」・「きぬがわ」用として改造・更新工事を受け、2011年6月以降運用されています。

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成田エクスプレス(基本番台・200番台)

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↑ 総武本線を走行する 253系による成田エクスプレス

成田国際空港(運行開始当初は新東京国際空港)は、開業当初より鉄道が直通していなかったことから、東京都心や横浜・東京近郊方面との交通アクセスが非常に悪く問題となっていましたが、建設が中断となっていた成田新幹線用の路盤や駅などの設備を一部活用し、1991年3月19日からJR東日本京成電鉄がそれぞれ成田空港乗り入れを開始しました。

この成田空港乗り入れ開始にあたり、JR東日本では空港と東京・横浜方面を直通する空港アクセス列車である特急「成田エクスプレス」の運行を開始、253系はこの専用車両として導入されました。

車体は床と屋根にステンレス鋼板を使用した普通鋼製車体で、モハ253に搭載されたパンタフラフ(PS26形)の取り付け部が低屋根構造となり折りたたみを 3,980mmに抑えたため、中央本線への乗入れも可能となりました。

品川駅ー錦糸町駅間の地下区間(東京トンネル)への乗入れを考慮し、先頭車は前面貫通構造となり、複数編成の併結時のためも貫通幌も収納されました。(貫通路は乗務員専用)

また、東京駅で新宿方面の列車と横浜方面の列車の連結・解放を行うため、自動解結装置に加えて幌の連結・解放も自動化されました。

走行関係は、251系を基本とした界磁添加励制御で、主電動機は 205系と同じ MT61直流直巻電動機を搭載、弱め界磁率を 30%まで使用することで高速性能を高めた仕様とされました。

台車はボススタレス式の DT56B/TR241で、乗り心地改善を図るためにヨーダンパ・軸バネダンパを採用、ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを搭載し、その他に直通予備ブレーキ・抑速回生ブレーキ・耐雪ブレーキも装備しています。

車内は普通車が二人掛けの非リクライニング座席を向かい合わせとしたボックス式クロスシートとなり、グリーン車は1人掛け座席と2人掛け座席の他、コンパートメント(個室・定員4人)も用意されました。

1990年の製造当初は、成田空港側先頭車をグリーン車とした 2M1Tの3両編成 21本が導入され、その組み合わせで6・9両編成として運用されていましたが、1992年に中間車が増備され、12本が 4M2Tの6両編成となり、最長12両編成で運用されるようになりました。

3両編成のままとなったものは、リニューアル工事の際に全室グリーン車の開放室を普通車に改められました。

2002年には輸送力増強のために6両編成2本が増備されましたが、このグループは一部の仕様変更により 200番台となりました。

200番台では、グリーン車はコンパーメントは残されたものの開放室は座席を2+1人掛け(両端は1+1人掛け)に変更され、普通車は固定クロスシートから2人掛けの回転リクライニングシートに変更されました。

また制御方式は従来車同様に界磁添加励磁制御となりましたが、205系武蔵野線向けVVVF化改造工事で捻出された主電動機など主要機器が流用され、台車は軸梁式のDT69/TR254に変更されました。

成田空港では、2005年以降に平行滑走路の延伸工事が開始され(2009年10月に供用開始)成田空港利用者の増加が見込まれる状況となるなか、競合相手である京成電鉄では2010年に成田空港線を開業させ「スカイライナー」用の新型車両が導入されることとなる中、初期の車両が 20年を経過する「成田エクスプレス」に対して新型車両を導入することとなり、2009年に「成田エクスプレス」用の後継となる E259系の投入が開始されました。

253系はこれに置き換わる形で全車が「成田エクスプレス」の運用から撤退し、うち6両×2本が後述のとおり東武直通特急用として転用され、3両×2本が長野電鉄に譲渡されましたが、残る車両はすべて廃車となりました。

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 ↑ 当初は3両編成が基本でしたが、利用客増加により6両編成も登場、最大12両で運用されました。

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 ↑ 津田沼駅を通過。最高速度は 130km/h で運転されました。

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 ↑ 制御方式は205系同様、界磁添加励磁制御でした。

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 ↑ 先頭車は貫通型、自動解結なども装備していました。

日光・きぬがわ(1000番台)

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↑ 253系1000番台は2011年6月から運行を開始しました。

253系1000番台は、新宿-日光・鬼怒川温泉間を運行する東武鉄道乗り入れ用として使用されてきた 485系189系の老朽化置き換え用として導入された車両で、2002年に増備された 253系 200番台からの改造されました。

編成は改造前の 4M2T/6両編成のままですが、T車が3号車から5号車に変更され、6号車にグリーン車は普通車に改造されました。

前面の先頭部分は非貫通化され、LED表示器が設置、車体塗装も変更されました。

室内も全面的に更新され、座席のピッチは 1,020mm から東武鉄道 100系と同じ 1,100mmに拡大、側面の窓ガラスが淡色に交換され、荷物室の座席化、車椅子対応、多目的室の新設などが行われました。

主回路が界磁添加励磁から VVVFインバータに変更され、補助電源用 SIVも交換、保安装置の更新と東武鉄道乗り入れ対応の設備が追加されました。

6両×2編成が大宮総合車両センターに配置され、2011年6月から運行を開始しています。

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 ↑ 臨時運用で京葉線を走行中の姿を撮影。

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 ↑ 上記同様、臨時運用で外房線を走行する姿を撮影。 

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 ↑ 本来の運用、東武日光線の乗り入れ中。 

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 ↑ 特急「きぬがわ」で運用中。

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 ↑ 塗装変更、前面の非貫通化により、成田エクスプレス時代とは全く異なる印象。