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現在は模型中心。今後、過去も実車の写真・記事を少しづつ整理・リニューアルいたします。

東急電鉄大井町線 9000系

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大井町線内の列車を撮影するためにここを訪問したのは、このときは2回目でした。

前回(2010年8月)に訪問したときは、5両編成の普通列車は全て8500系や8090系で運用されていましたが、10年振りに訪問した普通列車の運用は全て9000系に置き換わっていました。

概要

9000系は、東急としては8000系の登場から17年目のフルモデルチェンジ車で、誘導モーターによるVVVFインバータ制御と、ボルスタレス台車を本格的に採用した最初の車両となりました。

製造は1986年から1991年にかけて東横線用として8連×14本、大井町線用として5連×1本の計114両が製造されました。

前回の訪問時も1編成が運用されていたはずですが、そのときはほとんど気にしていませんでした。

制御機器関係では、GTOサイリスタ素子による制御装置が各電動車に搭載され、1台の制御器で4台の電動機を制御する1C4M方式となり、VVVFインバータ制御の特性を生かした定速運転機能も付加されました。

主電動機(かご形三相誘導誘導電動機)の1時間定格出力は170kWで、制動装置は停止寸前の5kmまで作動する回生ブレーキ付きの電気指令式ブレーキとなりました・

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本来、9000系は地下鉄(東京メトロ南北線・都営三田線)に乗り入れることを設計・導入されたのですが、南北線内では急勾配が多く出力不足が懸念された上、ホームドア方式への計画変更により、既存の9000系ではモニタ装置搭載等の大掛かりな改造が必要となったことから、直通用の車両はこれらに対応した新規設計の車両を投入した方がコスト面で有利と判断され、3000系が新製投入されることとなりました。

そのため、東横線に投入された9000系はずっと同線で運用を続けてきましたが、5050系の増備に伴い、8両から5両に減車された上で大井町線用に転用され、8500系や8090系などを置き換えました。

現在、大井町線には生え抜き(新製時から大井町線に投入された)1本を含め、5両編成15本(75両)の9000系が在籍しています。

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普通列車の大半は大井町-溝の口間の運転となっていますが、大井町線の二子多摩川ー溝の口間は田園都市線との並走区間で複々線となっています。

そのため、9000系も複々線を走行し、田園都市線の列車との並走やすれ違いなども見ることができます。

深夜・早朝には田園都市線鷺沼発着の列車もあります。

量産先行車(9001F)

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1986年3月に量産先行車として新製導入された9001Fです。

2編成からの量産車は翌年投入の1987年11月以降に行われています。

新しい技術や新機構を導入した形式であり、初期故障を中心としたトラブルも多く発生し、導入直後には空転の多発や空気ばねの圧力調整不具合からカーブ区間のカントに馴染まず脱線事故を起こしたこともあるそうです。

東横線時代では最後まで残った形式で、副都心線乗り入れ前開始直前には両先頭車にヘッドマークをつけて運転されました。

大井町線では2013年6月から運用を開始しています。

量産車(2次車以降)

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量産車の増備は1987年から実施され、9002Fは1987年11月に登場しました。

なお、9000系の東横線から大井町線転用では、5両編成への減車化の他、前面デザインのグラデーション化・車体側面の「大井町線」と記載したステッカーの貼り付け、菱形パンタグラフをシングルアーム式に換装などが行われています。(9001Fを含め全車に実施)

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9003Fは1987年11月に登場、大井町線には2010年6月に転属。

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3次車の9008Fは1988年8月に登場、大井町線には2011年1月に転属。

9007F(大井町線生え抜き編成)

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9007Fは唯一新製時より大井町線に投入された編成で、当時は赤帯の姿で運用されていました。

2004年には、降雪時に付着した雪の払落しを考慮してパンタグラフが菱形からシングルアーム式に換装されました。

大井町線内各駅列車用の車両は、2008年3月頃から帯のデザインが変更されましたが、

9007Fも同様に赤帯からオレンジのグラデーションに変更され、前面に誤乗防止のステッカーが貼られました。

2014年にはスカートも装備されました。

9020系(元2000系)

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9020系は、元は東急田園都市向けに1992年から1993年にかけて導入された車両で、現在は5両編成3本(15両)が大井町線用として運用されています。

2000系は9000系をべ―スに営団地下鉄(現:東京メトロ)半蔵門線への直通対応・客室内の改良・乗り心地の改善などの仕様変更が行われましたが、車体など9000系と共通する部分は多くなっています。

2000系は、田園都市線には10両編成3本が投入されましたが、2019年以降、これら3本の編成に組み替えと改造により5両編成3本が組成され、9020系と改番された上で順次大井町線用として運用を開始しました。

なお、これらの改造・組成から外れた15両は、2018年度中に除籍・廃車となりました。

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なお、2000系から9020系への改番は、大井町線転属後に行われたもので、転属当初は2000系として運用されていました。

9000系外装の様子

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9000系の車体は軽量ステンレス構造で、絞りのないストレートな断面とし、先頭部は非常口を左に寄せて運転台の実質スペースを拡大した、切妻の構造とされました。

車内は、扉間の座席を7人掛けとして着席区分を明確にする中仕切りを採用し、車端部は対角線上に2ヵ所のボックス式クロスシートを配置、天井は平天井としてラインフローファンを併用しています。

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側面の様子 その1

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↑ 側面の様子 その2

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↑ 側面の様子 その3

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↑ 側面の様子 その4

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↑ パンタグラフは大井町線転属時にシングルアーム式に変更されました。

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↑ 台車は東急車輛製のボルスタレス台車となっています。