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現在は模型中心。今後、過去も実車の写真・記事を少しづつ整理・リニューアルいたします。

JR東日本/首都圏近郊

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JR東日本の首都圏の路線・車両に関する記事(ローカル線を除く)を順次整理しています。

自分は、生まれも育ちも含めて関東人なので、鉄道でが一番馴染みのあるのはやはりJR東日本になります。

幼少期は柏で育ち、高校の電車通学では常磐線を利用、社会人になってからは千葉在住し、現在の勤め先が東京なので、毎日総武快速・京葉線で通勤しています。

当然、撮り溜めた鉄道写真もJR東日本に関するものが一番多く、それだけ馴染みもあります。

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通勤・一般形車両としての標準形式(4形式)

JR東日本発足以降、首都圏で活躍する通勤形・近郊形電車においても新世代の車両が開発・導入されてきました。

特に、E231系登場以降は、従来区別されてきた「通勤形」「近郊形」の区別はなくなりました。

交直流形のE501系・E531系やローカル地区向けのE721系・E129系・E131系も、以下の4形式をベースとして開発・導入された車両です。

E235系

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E2325系は、首都圏の多くの路線に導入された E231系・E233系に代わる次世代の通勤形電車として開発、導入されました。従来のTIMSに代わる新しい列車情報管理システム「INTEROS」をはじめ多くの新技術を導入し、利用客サービス向上に加えてエネルギーコストやメンテナンスの低減が図られたのがその特徴です。

2015年に山手線向けの量産先行車が登場、その各種テストや試運転の結果を踏まえ、2017年5月から山手線への量産車の導入が開始され、2020年春までに完了しました。

一方、同年より横須賀線・総武快速線への導入も開始されています。

車体はオールステンレス製軽量車体による20m級4扉車ですが、総合車両製作所と東京急行電鉄が共同で開発した次世代型オールステンレス車両「sustina」が、大都市向け通勤車両の量産モデルとしては初めて採用されました。

sustinaでは側構体での外板同士・外板と側出入口枠、窓枠のフレーム、妻面外板、連結幌取り付け枠などが、従来のスポット溶接ではなくレーザー溶接で行われ、雨どい、側出入口枠、窓枠のフレームなど凹凸な少なく継ぎ目のないフラットな仕上がりになっているのが特徴です。

前面のデザインは変更されたもののE233系やE231系近郊タイプと同等の強度が確保され、オフセットの衝突対策も強化されています。

車内はオールロングシートで、各車に車椅子やベビーカー用のフリースペースが設けられています。液晶ディスプレイは、既存の各扉上2画面に加え、荷棚上や妻上部にも新設され、広告のデジタル化が図られています。

制御装置はSIC素子による1C4M方式の VVVFインバータ制御方式となり、電動車に搭載され2両で1ユニットの構成をしていますが、1両に1台の制御装置を搭載して1両分の4台のモーターを制御する独立M方式としています。

これは、当該車両が他線区に転出した際にそこの状況にあった最適な電動車と付随車の比率( MT比率)を構成できることを考慮したものです。列車情報管理システムは、従来のTIMSに代わる新開発の管理システムとなるINTEROSが導入されました。

E231系以降標準的に使用されているTIMSでは、運転台機器・主回路・補助回路・ブレーキ関連機器・乗客サービス機器・研修関連機能が全て TIMS経由での指令となりましたが、主回路装置などの各種機器の高機能化や乗客サービス向上への高機能化・多様化により、伝送路の容量は年々増加し、TIMS内の情報伝送容量が限界レベルに至っていました。そのため INTEROSでは、基幹伝送路と機器接続伝送路の伝送方式を、アークネット(伝送速度10Mbps)ではなく、大容量・高速の電送方式であるイーサーネット(Ethernet)を採用し、車両間の伝達速度を 100Mbpsに向上させるとともに、システム内のハードウェアを極力削減しネットワークの再構築が図られました。主電動機は、かご形三相誘導電動機 MT79形(全閉式)で1時間定格出力は 140kWに強化されました。

ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気式ブレーキですが、INTEROSによる編成ブレーキ力管理システムで応荷重制御と電空協調制御が行われています。

パンタグラフは中央本線内の狭小トンネルにも対応したシングルアーム式を搭載し、台車はE233系用をベースとしたボルスタレス台車を履いています。

E233系

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E233系は、E231系の後継型として2006年12月に登場した JR東日本の通勤・一般用の標準型車両です。

それまで運用されてきた通勤型の 201系や 203系・205系・209系や、近郊形の211系の置き換え用として、首都圏の主要路線に大量投入が行われ、2018年度末で 3,207両となり、E231系などを上回りJRグループで同一形式の最多配置車両数となっています。

車体の基本的な構造は、E231系や E531系などと同様の軽量ステンレスの拡幅車体(2000番台を除く)で、主制御機器は 64ビットマイコンと IGBT素子を使用した2レベルVVVFインバータ制御方式、主電動機 140kwの MT75 を搭載しています。

ブレーキ制御は回生ブレーキ併用の電気指令式空気ブレーキ、台車は209系以来の軸梁式ボルスタレス構造で、ヨーダンパは 3000番台のみでの採用となったものの、軸バネオイルダンパを装着して縦方向の揺れであるピッチングを緩衝しています。

E233系の開発コンセプトとしては、1:「故障に強い車両」、2:「人に優しい車両」、3:「情報案内や車両性能の向上」、4:「車体強度の向上」の4点が紹介されています。

「故障に強い車両」という」点については、従来までの「搭載機器は通常業務に必要かつ十分な機能のみ」という考え方を改め、「一つの機器の故障が発生した場合でも、他の機器で補完し極力通常運行を維持できるようにする」こととされました。

そのため、例えば 10両編成の電動車の数で比較すると、E231系では2ユニット4両であるのに対して、E233系では3ユニット6両とされました。

走行機器については、故障や事故に備え、同一機器を2基以上搭載(パンタグラフ・空気圧縮機/CP・主回路機器など)したり、二重化(モニタ装置に伝送・演算部や保安装置・補助電源装置/SIVなど)を施すといった冗長化(二重化)設計が採用されました。

「人に優しい車両」という点では、JR東日本のユーザーアンケートを反映させ、さらに車両の信頼性を向上させるため、従来車に比べ、全体的に「ゆとり」を持たせた設計として利用者が快適に乗車できるように配慮されています。

2000年の交通バリアフリー法制定を受けて、従来よりも床面の高さを下げてホームとの段差を小さくする配慮が行われました。

E231系の床面高さが 1,165mm であるのに対して、その後常磐線用として登場した E531系では、車体や台車の設計を見直しにより更に低くなり、床面高さは 1,130mmとなりましたが、E233系ではこれに準じた仕様とされました。

車内の座席のデザインや握り棒の設計で人間工学的見地からの検討が加えられ、吊り手や荷台の高さも従来よりも低くなりました。

「情報案内や車両性能の向上」では、携帯電話の通信回線(DoPa)や「Wi Max」を利用し、運行情報やニュース・天気予報などの情報が伝送され、車内の側扉上部の液晶画面(案内表示器)などに表示して乗客に提供されるようになりました。

「車体強度の向上」という点では、2005年に発生した福知山線での脱線事故を踏まえ、側構体を補強し、より厚みのある素材を使用するなど、側面衝突時における安全対策を強化しています。

最初の投入は中央快速線(及び青梅・五日市線)向け(基本番台)で、2006年12月から2008年3月までの間に全ての 201系を置き換えました。

その後、2007年9月から京浜東北線向けされていた」1000番台)、2009年5月から常磐緩行線(2000番台)、2010年7月から京葉線(5000番台)、2013年6月から埼京線(7000番台)、2014年2月から横浜線(6000番台)、2014年10月から南武線(8000番台)がそれぞれ導入され、運用を開始しました。

近郊タイプの 3000番台については、2008年3月に基本10両・付属5両編成の計15両のみが国府津車両センターに配置、2010年3月に基本・付属編成1本づつが導入されました。

本格的な導入は2011年9月以降に開始され、東海道本線・宇都宮線・高崎線系統で運用される211系を全て置き換えました。

E231系

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E231系は、これまでの 209系通勤型電車、および E217系近郊型電車に続き、首都圏の老朽化した通勤形車両(103系・201系・205系・301系)及び近郊型車両(113系・115系)の置き換え用として開発され、2000年以降首都圏の各路線に導入されました。

E231系の大きな特徴の一つは、列車情報管理装置(TIMS)の採用です。TIMS は、各機能のモニタにすぎなかった従来の情報処理の考えから脱皮したコンセプトで開発され、高速データ通信技術を用いて列車の動力制御・室内設備・保守点検などを一つのシステムとして統合・管理するものです。

機能別に独立していた従来の制御系統・電気配線を大幅に簡素化し、製造コストが簡素化され、また、乗務員・研修社員の作業支援の拡大、各種点検・試験などの自動化が図られました。もうひとつの大きな特徴としては、通勤車としての加速性能と120km/h 運転の両立を可能としたことであり、これによって、通勤型と近郊型の性能による区別がなくなり、形式統一は図られるようになったということです。

このため、この車両は、通勤・近郊型の仕様共通化を図った車両という位置づけになり、形式名も、あらたに E231系となりました。

車体は軽量ステンレス製で、前面部はFRP製のカバーで覆う構造となり、その形状や装備により違いはあるものの、通勤タイプと近郊タイプの基本設計は共通で、量産効果による車両製造コストの削減が図られています。

車体構造は E217系や 209系500番台に殉じたもので、800番台車を除き、通勤タイプにも 2,950mm の幅広車体が採用されています。

側面窓は、209系500番台などと異なり、先頭車後位寄りを除き各ドア間の窓ガラスは開閉可能とされ、可視光線・日射熱線・紫外線の透過率の低いグリーン色の熱線吸収ガラス(UVカット)を採用したため、車内側窓用カーテンが廃止されました。

制御装置は、IGBT素子 VVVFインバータ制御で、主電動機は MT37形かご形三相誘導電動機、制御方式は回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキが採用されました。台車は 209系と同じく軸梁式のボルスタレス台車を使用し、集電装置(シングルアーム式パンタグラフ)は、折り畳み高さが中央本線高尾以西の極小トンネル区間の走行が可能な 3,980mm に統一されています。

導入の経緯としては、まずは1998年10月に「209系950番台」として試作車10両編成1本が製造され、中央・総武緩行線に投入されました。各種性能試験が実施されましたが、その完成度が高く結果が良好であったため、試作車は1999年11月に営業運転を開始、翌2000年3月からほぼ同一仕様の量産車(0番台車)の中央・総武緩行線導入が開始され、同線に残る103系・201系を一層し、試作車もE231系900番台に改番されました。

続いて、2002年3月から常磐快速線への導入が開始され、2002年1月以降は500番台車の山手線導入も開始されました。

一方、E231系では従来分かれていた通勤型電車と近郊型電車の形式統一が図られましたが、2003年3月の量産化では、近郊タイプの小山電車区への導入が開始され、宇都宮線・高崎線系統の 115系を淘汰しました。

更に2004年以降では国府津車両センターへの導入と 113系の置き換えも開始されましたが、国府津向けの導入車両では新たに2階建てグリーン車の連結も開始されました。

2006年以降、グリーン車の連結は小山車両センターの所属の編成にも行われることとなり、組み換え等により近郊タイプの全ての基本編成へのグリーン車が図られました。

この他、2003年以降、東京メトロ東西線直通用として運用されていた 103系・301系置き換え用としても 800番台が導入され、 E231系は 2011年夏時点で生産台数 2,736両、同一系列の配置車両数としては、JRグループの中で最多となりました。

2014年11月に新型車両 E235系が山手線に導入されることが発表され、既存の 500番台を全て置き換えることとなりました。

E235系は量産先行車が 2015年に製造されましたが、これに先立ち、500番台のうち1本が中央・総武緩行線用として転属しました。山手線内では11両編成で運用されていた 500番台は、山手線から転出される際にサハ1両が抜き取られ、10両編成で中央・総武緩行線用に転用、抜き取られたサハは E235系に組み入れられて引き続き山手線で使用される形が取られました。

500番台の転用は、E235系の量産化が開始された2017年春ごろから本格的に開始され、中央・総武緩行線で運用される 209系500番台とE231系基本番台車を置き換え(一部は残る)、捻出された E231系基本番台は、短編成化の上 209系 500番台とともに武蔵野線や八高・川越線用(3000番台に変更)として転用されました。

209系

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209系は、民営分割後JR東日本が「次世代の車両」として開発・導入した車両で、試作車の 901系を経て1993年に量産化が開始されました。

1987年の民営分割化後も、JR東日本では通勤型電車として 205系を継続して増備していましたが、国鉄時代に大量に増備された 103系の老朽化が著しく、その代替えを行うべき時期が近づいていました。

JR東日本は、その発足の経緯から国鉄時代の赤字経営からの脱却・より低コストで効率的な経営を求められていましたが、折しもバブル崩壊により経済状況は悪化の曲面を迎えていました。

このような状況の中、国鉄時代から継続されてきた従来の技術やシステムを見直し、製造・メンテナンスを含め全面的にあらためた新しい設計思想に基づく車両(新系列車両)の開発が進められました。

こうして1992年に次世代車両の試作車として 901系が(10両編成3本)が登場し、京浜東北線・根岸線で試用されましたが、その結果を受け、翌1993年に 209系の量産化が開始されました。

209系( 901系)は、「寿命半分・重さ半分・コスト半分」のコンセプトを元に開発されました。「コスト半分」というのは、過剰な装飾をしない機能優先のデザインとし、かつ工数の簡略化を図って製造コストを切り下げること、また、新製から廃車までの間に必要となる総エネルギー量のうち 95%は走行やメンテナンスの際に消費していることから、VVVFインバータ制御方式や回生ブレーキを採用し、部品レベルから徹底したメンテナンスフリー化を行って、「ランニングコスト」を切り下げるという方針を示しています。

「重量半分」というのは軽量化を徹底することで、209系では車体製造の際のプレス加工を多用し、VVVFインバータ制御車の粘着性能の高さを生かして MT比率を下げて機器を削減するなどが行われました。

「寿命半分」というのは、物理的な寿命(使い捨て)の意味ではなく、ライフサイクルを13年と見込むことによって、もともと10年程度しか寿命のない電子部品などの主要機器を短期間使用することを前提に、廃車まで全般検査などのような大規模な分解検査は行わないということで、これに基づいてメンテナンス体制・設備等も見直されました。

最初の投入先となった京浜東北・根岸線には1993年~1997年の間に780両が投入され、試作車の 901系も 209系に改造され継続運用されました。

また、この他にも南武線や八高・川越線にも導入されましたが、八高・川越線向けの車両は単線区間用で仕様が異なるため、3000番台とされました。

京浜東北・根岸線の車両は、2007年から2009年にかけて E233系1000番台に置き換えられ、その一部が試作車を含み廃車となりましたが、短編成化及び更新・改造工事により、2000・2100番房総台となり、2009年以降房総地区のローカル運用に転用され、同地区の 113系を置き換えました。

中央・総武緩行線用で運用していた 103系の置き換え用として、1998年から1999年にかけて10両編成18本が導入されました。

このグループは、従来と異なり2,950mmの拡幅車体(従来車より150mm拡大)が採用されたことから 500番台車となりました。

500番台はその一部が転属により京浜東北線・京葉線・武蔵野線にも配置されました。

中央・総武緩行線用に 500番台は、2017年以降山手線から転入となった E231系500番台に置き換えとなり、短編成化の上、武蔵野線や八高・川越線向けに転用されています。

なお、1999年に常磐緩行線の輸送力増強用として 209系(10両編成2本)が導入されましたが、こちらは地下鉄直通仕様の 2,800㎜幅の車体となり、1000番台となりました。