名古屋鉄道の 3700系は 1957年から登場した形式で、それまで在籍していた旧型木造の(HL/間接非自動制御)車に新製した車体を載せ替える方法が採られました。
増備は 1963 年まで続けられ、41両が製造されました。
当時の日本車両による地方私鉄向けの全金属製2扉の標準車体で、車体長は 17m、搭載装置も軽装のため、自重が Mc 車で 30t、Tc 車で 21t と軽量でしたが、性能面は旧式のままで、釣掛駆動・HL制御・弱め界磁なしで、軽量車体でも満員乗車における最高速度は平坦線で 80km/h 程度しか出ず、AL車(性能上の最高速度は 110km/h 以上)には及ばない状況でした。
登場時はロングシートの低運転台車でしたが、1960 年代後半に扉間が転換クロスシートに変更され、一部の車両は高運転台化されています。
鉄道コレクションでモデル化された車両は、3706F 編成(モ3706 +ク2706)の2両で、低運転台で、名鉄色(スカーレット)に塗装されていた時代の状態で再現されています。
この編成は、他の4編成(3707F ~ 3710F )編成とともに、1973 年に当時 600V であった瀬戸線に 600V 仕様に改造の上転属しましたが、1978 年に同線の1500V 昇圧に際し、元の 1500V に戻され本線系に復帰し、その後 1991 年までに廃車されました。
↑ モ3706
↑ ク2706
↑ モ3706前面の様子
↑ モ3706 側面の様子 その1
↑ モ3706 側面の様子 その2
↑ モ3706 側面の様子 その3
↑ ク2706 側面の様子 その1
↑ ク2706 側面の様子 その2
↑ ク2706 側面の様子 その3
↑ パンタグラフ付近の様子
↑ 台車の様子
↑ ク2706 運転台付近の様子