キハユニ16(キハユニ44100)は、1956年から 1957年にかけて電気式試作車だったキハ44100 の改造により 10両が導入されました。
当時、客車列車の気動車化が進み、客車列車に郵便車や荷物車を連結して輸送していた郵便小荷物輸送を気動車化する必要が生じていたため、当時余剰気味となっていた機械式試作車をキハ17型グループと併結できるように改造し、同時に郵便荷物車に改造されました。
車内のうち前側3分の1が郵便荷物室とされましたが、区分棚設置のため側面窓が1つ埋められ、郵便荷物室側の側窓の大大きさも変更されました。
車両下中央部に設置されていた機関は DMH17Bに変更され後方側に設置、液体変速機との組み合わせで搭載されました。
登場後間もない 1957年の称号改正で、キハユニ44100 はキハユニ16 と変更されました。
鉄道コレクション第22弾で製品化されたキハユニ16-10 は、最初は東唐津機関区に配置されましたが、運用上郵便荷物室の容量が足りないことなどから、その後登場したキハユニ15などに置き換えられ、奈良機関区(奈良運転所)で長期に渡り運用されました。
奈良機関区の運用では、天王寺発紀勢本線急行「きのくに」に編成され先頭に立つ姿も見られました。
キハユニ16-10 は、その後も関西で運用を続けてきましたが、1978年8月に廃車となり引退しました。
↑ キハユニ16-10
↑ 運転席側前面の様子
↑ 側面の様子 その1
↑ 側面の様子 その2
↑ 側面の様子 その3
↑ 台車の様子
↑ 運転台と反対側妻面の様子。